(1) Illustratorをインアクティブ(背面)で実行する
アクティブにすると画像の描画が行われるため、かなり低速になります。これをインアクティブで実行するようにすると画像の表示が行われなくなるため、かなり高速になります。また、パネルは全て非表示にしておけば、さらに速くなります。Mac OS X/OS Xであればファストユーザースイッチを利用して別ユーザーで実行する方法もあります。
(2) メモリを大量に搭載する
メモリは多ければ多いほど高速に実行できます。
(3) 他のアプリケーションを停止させる
CPU負荷を減らせば高速に実行されます。
(4) 速いマシンを使う
速いマシンであれば当然ですが、より高速に実行されます。ただし、マルチプロセッサが多くても基本的にシングルCPU想定なのでプロセッサ数が多くなっても劇的に処理速度は改善されません。
(5) 高速なハードディスクを使う
より高速なハードディスクを使用すれば、より高速に実行されます。SSDを使う場合はより大容量のものを使用し、それでも低速な場合はSSDでRAIDを組む方法もあります。2013年末に発売された新しい円筒型のMac ProであればSSDが高速に動作しますので、猛烈な処理速度を必要とする場合は検討する価値はあると思います。
(6) GPUレンダリングをオンにする
Illustrator CC 2015ではGPUレンダリングを利用することで数百倍の処理速度になることがあります。表示がおかしくなってしまう問題もありますが(アップデートで解消される可能性はあります)、GPUレンダリングをオンにして実行してみてください。
(7) 省エネ設定や処理の優先順位を確認する
OSや設定によってはアプリケーションの処理の優先順位が低くなってしまうことがあります。最優先で実行できるように設定し、さらにバッテリーでの駆動ではなくAC電源に接続し、CPUが最高速で動作するように設定します。
(8) プログラムを見直す
やり方(アルゴリズム、ロジック)を見直すことで劇的に速度が向上することもあります。ただ、Illustratorの場合はJavaScript部分の処理よりも内部の処理に時間がかかるため、上記(1)〜(6)の方法の方が効果的です。
(9) Adobe社に要求する
日本ではあまり行われませんが、フォーラムなどにどんどん改良してほしい点を書き込むことによって、Adobe社での対応優先度があがり、いずれ解決される可能性もあります。ただし、製品開発サイクルが1年の場合、実際に改良されるのは次の次のバージョンになるので2年後に修正されたり、解決されたする感じになります。地道に要求を何度も複数人で出すのがポイントです。