■Illustrator CSのJavaScriptで、できることと、できないこと


 Illustrator CSのJavaScriptでは以下のようなことはできません。

・ネットワークに関する処理
 処理が終了したらメールで知らせる、Webからデータをダウンロードしてきて、それを元にしてレイアウトするといったことはできません。

・OS (MacOS/Windows)やハードウェアに依存した処理
 OS固有の機能などを利用することはできません。スキャナから自動的に読み込んで処理させることはできません。

・Illustrator側で用意した機能(オブジェクト)以外のもの
 これはIllustratorで、その機能があるからといってJavaScriptで、その機能を利用できない場合があります。また、Illustratorでの機能を超えて処理することは難しいと考えてください。

 また、Illustratorでできるからと言ってスクリプトでは処理することができないものなどもいくつかあります。例えば登録されたアクションをJavaScript側から呼び出して使うことはできません。JavaScriptでできない場合にはAppleScriptやVBScript、バッチ処理プログラムなどを利用して実現することになります。これ以外の特殊な方法として他のアプリケーションを起動することができるため、複雑な処理はそのようなアプリケーションに行わせ結果だけを受け取って処理させることができます。


 Illustrator CSのJavaScriptでできることは以下のようなものがあります。

・自動レイアウト処理
・データベースとの連携
・手作業では時間のかかる複雑な処理
・Flash (swf) アニメーション
・細かい印刷処理
・ファイル処理
・任意の外部アプリケーションの起動

 また、Illustrator 10ではちょっと数値を変えて図形を描画するといった場合でもスクリプトの変更や特定レイヤーに値を入れておくなどの方法が必要でしたが、Illustrator CSではユーザーからの入力を行うprompt()が用意されているため、汎用性のあるスクリプトが作成できるようになっています。