Illustrator CS2で使用することができるスクリプトにはVBScript、AppleScript、JavaScriptの3つがあります。VBScriptはWindows環境のみの動作、AppleScriptはMacintosh環境のみの動作となっています。いずれも作成したスクリプトは、その環境でしか動作しません。しかし、JavaScriptで作成した場合にはWindows環境でもMacintosh環境でも、ほぼ同じように動作します。つまりJavaScriptで作成すれば両方の環境で動作させることができるわけです。
他にもメリットがあります。JavaScriptはWeb上で非常に多く利用されており資料も豊富にあります。入門書もたくさんありますし、Web上にも入門ページがたくさんあります。また、Photoshop CS/CS2やAfterEffects 6.5/7、Bridge、InDesign CS/CS2で作成されたスクリプトの一部も互換性があり動作させることができます(GoLive CS2は、あまり互換性がありません。Acrobat 7は、全くの別物です)。以前のバージョンで作成したスクリプトも基本的に、そのまま動作します。(文字コードの差異で不具合が発生する可能性はあります。その場合は文字コードをBOM (Byte Order Mark) 付きのUTF-8にして保存します。またはExtend Script Toolkitで作成し保存します。どうしてもアップデータを入れる事ができない場合で日本語を表示したい場合にはExtend Script Toolkitから実行してください。ただし、表示は修正されますが、それ以外の日本語の不具合は解消されません)。
Illustratorは非常に多くのユーザーが利用していますが、スクリプトで制御するサンプルは多いとは言えません(実用的なものとして公開されているものはhttp://www.pictrix.jp/のサイト等にあります。)。また、Illustrator 9/10で作成したスクリプトとIllustrator CS以降では内部的な変更によりテキスト処理など書き直さなければ動作しません。Illustrator CS2は前のバージョンのIllustrator CSと基本的には同じです。特にMacOS X版においては日本語まわりのバグがアップデータにより修正されたため、以前のバージョンでは処理できなかった日本語関連の処理もできるようになりました。
このサイトがIllustrator CS2での自動化の手助けになれば幸いです。また、以前のバージョンであるIllustrator CS関しては以下のURLにて公開していますので参考にしてみてください。