このテキストはAdobe InDesign CS3で動作するJavaScriptについて書かれています。InDesign CS3で使用することができるスクリプトにはVBScript、AppleScript、JavaScriptの3つがあります。VBScriptはWindows環境のみの動作、AppleScriptはMacintosh環境のみの動作となっています。いずれも作成したスクリプトは、その環境でしか動作しません。しかし、JavaScriptで作成した場合にはWindows環境でもMacintosh環境でも、ほぼ同じように動作します。つまりJavaScriptで作成すれば両方の環境で動作させることができるわけです。
他にもメリットがあります。JavaScriptはWeb上で非常に多く利用されており資料も豊富にあります。入門書もたくさんありますし、Web上にも入門ページがたくさんあります。
といい事ばかり書きましたがInDesign CSの場合には、難しい事情もあります。それはDTP(デスクトップパブリッシング)という世界で利用されるソフトウェアでありPhotoshopやIllustratorを利用するユーザー数とは比較にならないほど利用者数が少ない点です。このため、InDesignに関するスクリプトに関する情報はあまり多くありません。
また、InDesign CS3になり、これまで付属してきたスクリプトリファレンスがなくなってしまいました(CS2ベースのものはInDesign_Scripting_Reference.pdfから入手できます)。このため、どのようなオブジェクトや命令があるのか、といったところが分かりにくくなっています。特に、InDesign CS3から購入した人の場合はスクリプトに関しては手も足も出ないかもしれません。ここらへんは時期CS4で解消して欲しいところです。
長々と前書きを書いてしまいましたが、このサイトがInDesign CS3での自動化の手助けになれば幸いです。
2008 古籏一浩