InDesign CS4自動化作戦 (InDesign CS4 Automation Operation)

■InDesign CS4のJavaScriptで、できることと、できないこと

 InDesign CS4のJavaScriptでは以下のようなことはできません。

・ネットワーク(http,ftp)に関する処理
 標準ではソケット通信がサポートされています。ただし、そのままではバイナリファイルなどを扱えません。また、手軽にftp, httpなどのプロトコルを利用したサービスを扱うことができません。これらのサービスはBridge CS3でサポートされていますが、米国のアドビフォーラムにはInDesign CS3にBridge CS3のファイルをコピーしてInDesign CS3で使用できるようにする方法が紹介されています。ただ、若干最新版とは、ずれがある部分もあります(これに関してはメールマガジン「日刊デジタルクリエイターズ」の2008年11月17日以降に書籍(組版時間を半減する! InDesign自動処理実例集)に掲載できなかった、このネットワーク通信に関する記事を掲載していますので参考にしてください)。
CS3を改造してhttp, ftpを使う方法がCS4でも同様にできるかどうかは不明です。http, ftpに関してはInDesign CS4からBridge CS4を経由することで可能になりますが、実行速度は低下します。

・OS (MacOS/Windows)やハードウェアに依存した処理
 OS固有の機能などを利用することはできません。スキャナから自動的に読み込んで処理させることはできません。(これも外部プログラムを利用すれば不可能ではありません)

・InDesign側で用意した機能(オブジェクト)以外のもの
 これはInDesignで、その機能があるからといってJavaScriptで、その機能を利用できない場合があります。ただし、外部プログラムを呼び出すなどの方法で対処できる場合があります。また、Bridge CS4を利用する、Bridge CS4経由で他のアプリケーションの機能を利用することで、処理速度は低下しますが解決可能な場合があります。


 InDesign CS4のJavaScriptでできることは以下のようなものがあります。

・自動レイアウト処理
・データベースとの連携
・手作業では時間のかかる複雑な処理
・PDF生成
・ファイル処理
・任意の外部アプリケーションの起動
・Bridge CS4を経由した他CS4アプリとの連携処理
・XMLデータ処理
・ソケット通信処理
・プログレスバー処理
・複数のスクリプトでオブジェクトや変数を保持したままのスクリプト処理
・Adobeアプリケーション間で複数のスクリプトでオブジェクトや変数を保持したままのスクリプト処理

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