手軽で一番多く普及しているスクリプト言語がJavaScriptです。インターネット上で多く利用されているという理由もあり、Web上にも入門サイトが多数あります。多くの人が使える手軽なスクリプト言語とも言えます。
が、誰に対して手軽かと言えば普段プログラム制作したりしている人から見て簡単なだけであって、そうでない人から見れば「英単語と数字の羅列」みたいなものでしかなく、意味不明とも言えます。日本語で作れたら楽だろうと思う人もいるかもしれません。確かに過去にはMindやAppleScript、ひまわり、また一部のBASIC (M25)などは日本語でプログラムを作成することができます。結果的に言えば英語で作っても日本語で作っても、根本的には変わりなく「実現すべきことを、どういう手順で行うか」が非常に重要なだけです。この手順のことをアルゴリズムやロジックなどと呼びます。
初心者が、なかなかうまくプログラムを作れないのはプログラム言語が英語だから、ということではなくて手順が分からないためです。これは、たくさんのプログラムを作成することで身に付いていきます。つまり、いろいろなことができるようになるまでには時間がかかるということです。入門書などに一週間で身に付くとか、すぐに分かるとか書いてあるものがありますが、それは簡単なものならという条件付きです。プログラマという専門職があるくらいですから、一週間や一ヶ月そこそこで実務レベルにまで持って行くのは無理があります。
また、初心者特有の勘違いとしては「全ての命令を覚えないとプログラムは作れない」というのもあります。これも間違いです。全ての命令を覚える必要はありません。その変わり、使える命令を列記した「リファレンス」があると便利です。Photoshop CS6はPhotoshopアプリケーションフォルダ内のscritpingフォルダ内のDocumentsの中にPDFとして収録されています。何かしたい場合に、それが手軽にできる命令があるかどうかを、このリファレンスを使って調べます。最初のうちは、該当する命令がなければ、さっさとあきらめてしまうのが良いでしょう。慣れないと時間ばかり消費してしまい本業に響くからです。
また、Web上で利用されているJavaScriptとPhotoshop CS6でのJavaScriptは基本的な部分では同じですが、ブラウザ固有の部分、Photoshop CS6固有の部分に関しては全く互換性がありません。このため、Web用のJavaScriptの入門書を買ってきても、最初のサンプルからして全く動かないという状態になります。また、Photoshop CS6でのJavaScriptの書籍もなく、日本語での資料も少ないため、とっつきにくいという状態になっています。また、Illustrator CS〜CS6、InDesign CS〜CS6、AfterEffects 6.5〜CS6とも基本的な部分を除いて異なっているため、敬遠してしまう人も多いでしょう。
このサイトでは、なるべく多くのサンプルを用意してあります。自動化の手助けになれば幸いです。また、Illustratorに関してはWebサイトを用意していますので参考にしてみてください。他にはPDFでAdobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集も販売しています。
http://www.openspc2.org/book/IllustratorCS/
http://www.openspc2.org/book/IllustratorCS2/
http://www.openspc2.org/book/IllustratorCS3/
http://www.openspc2.org/book/IllustratorCS4/
http://www.openspc2.org/book/IllustratorCS5/
日刊デジタルクリエイターズで連載している自動化のテキストに関しては以下のサイトに用意してあります。
クリエイター手抜きプロジェクト
また、以前のバージョンであるPhotoshopに関しては以下のURLにて公開していますので参考にしてみてください。
http://www.openspc2.org/book/PhotoshopCS/
http://www.openspc2.org/book/PhotoshopCS2/
http://www.openspc2.org/book/PhotoshopCS3/
http://www.openspc2.org/book/PhotoshopCS4/
http://www.openspc2.org/book/PhotoshopCS5/
これ以外にAdobe InDesign CS2/CS3でのJavaScript自動化に関しての書籍「組版時間を半減する! InDesign自動処理実例集」もありますの、参考にしてみてください。