AfterEffects 6.0でハイビジョンカメラ(GR-HD1)のデータを利用する方法

解  説
ビクターのハイビジョンカメラGR-HD1の映像データ(MPEG 2 Transport Stream)を変換する方法です。
 まず、MPEG 2なのでAppleのサイトでQuickTime MPEG2プラグインをダウンロードしてインストールしてください。
 次にMacOS XのDevelopers Tool(開発ツール)をインストールしてください。MacOS Xのパッケージを買うとCD-ROMで入っています。それ以外の場合(DVD-ROMの場合)などはマニュアルおよびAppleのページを参照してインストールしてください。

 ハイビジョンカメラGR-HD1のMPEG 2はTransport Stream (TS)のため、そのままではMacOS Xで利用することができません。MacOS XやWindowsなど一般的なコンピューターではMPEG 2 Program Stream形式にしなければなりません。

まず、以下のURLにあるREPLEX 0.07をダウンロードします。

http://www.metzlerbros.org/dvb/index.html

解凍してreplex.hファイルを開きます。

#define VIDEO_BUF (4*1024*1024)

という行を探します。以下のように変更します。

#define VIDEO_BUF (127*1024*1024)

 ただし、この値ではバッファオーバーフローで変換できないとメッセージが表示されたら、もっと値を大きいものにしてください。
 次にMacOS XでコンパイルできるようにするためMakeファイルを変更します。
Makefile の CFLAGS に -DO_LARGEFILE=0 を追加します。

 次にターミナルでreplexを解凍したフォルダに移動します(cd と入力してreplexのフォルダをファインダからドラッグドロップします。日本語が一部でも含まれると駄目です。この後にリターンキーを押すとディレクトリ移動になります。)
 あとは、

make

と入力して

sudo make install

で、できあがりです。変換時には以下のようにオプションを指定します。

replex -t MPEG2 -o
./0022.mpg -z ./0022.m2t

-oの後(赤文字)が出力ファイル、一番最後(青文字)が入力ファイルです。
変換が終了すると映像ファイル(.mv2)と音声ファイルの2つが作成されます。

 この状態ではFinalCut ProおよびQuickTime PlayerなどでしかMPEG 2が再生されません。このため、AfterEffects 6.0で利用できるようにするため、QuickTime ProやFinal Cut ProなどでフォトJPEG形式などに変換してください。これでAfterEffects 6.0でハイビジョン映像を利用する事ができるようになります。

注意:この方法で100%全ての映像データが変換できるわけではありません。だいたい、90%くらいが変換できる、といった所です。Windowsユーザーの場合は専用の編集ソフト(MPEG Edit Studio Pro)が用意されているので、そちらを購入して利用するのが安全です。

実際に変換したデータは以下のページに素材として配布しています。

フリー素材(ハイビジョン素材)

コード
replex -t MPEG2 -o 出力ファイル名 -z 入力ファイル名