■以前のバージョンであるIllustrator10との互換性について。MacOS Xの場合(2004/1/27 作成)
 Illustrator CSが発売されました。Illustrator CSは、いろいろ改良されておりJavaScriptも以前のバージョンと比べて拡張されています。機能が追加されたのは良いのですが、現時点で確認できた部分では「互換性は、期待するほどない」かもしれません。つまり、以前のバージョンで作成したスクリプトは手直しするか作り直さないと動作しない、という事です。
 特に変わってしまったのがテキスト関係です。OpenType関係のプロパティなども追加されているのですが、単なる追加とかであれば別に良いのですが、文字の属性(サイズやフォント)へのアクセス方法(書き方ですね)が変わってしまいました。このため、文字単位で処理しているプログラムは、ほとんど全て書き直す必要があります。
 書き直しても動作しないものもあります。まず、付属のドキュメントのフォント関係のサンプルが動作しません。ドキュメントに記述されているプロパティ名(font)では、フォント名が取得できずにundefinedとなってしまいます。fontプロパティでなく、textFontプロパティを参照するとTextFontオブジェクトを返すのでnameプロパティを使ってフォント名を読み出す事ができます。が、ドキュメントにはtextFontプロパティの記載がないのと明らかに正式な方法ではありません。フォントを読み出すのであれば、軽傷(?)ですが、フォントを指定しようとすると1/16に発売されたバージョンでは全くお手上げ状態です。これは書体を指定できないためです。ドキュメントにあるフォント設定のサンプルも動作しないのでバグパッチ/アップデータが出るのを待つしかありません。
 他にもdocuments.add()で作成されるドキュメントのタイトルが?????となってしまったり、相当数バグがありそうです。このため、自動処理を行うのであれば現時点ではver 10を買ってきて使うのがベストと言えます。


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