説明
JavaScriptでは旧来の方法でイベントを設定する方法と、DOM (Level 2) でのイベントを設定する方法があります。旧来の方法では「オブジェクト名.イベント名=イベントハンドラ」としてイベント発生時の処理を指定します。この方法では開発者が複数いる場合や複数のライブラリを使用した場合、後から指定したイベントで上書きされてしまい、それ以前に設定されていたイベントハンドラは消されてしまい実行されなくなってしまいます。
これに対してDOMでのイベント設定は、イベント処理を複数ストックする(キュー)ようになっています。つまり、複数のクリックイベントを設定しても、以前のイベント設定は消されずに期待通り動作します。このようにするとライブラリなどを利用した場合でも、イベント発生時の不具合を軽減することができます。
イベントを追加するにはaddEventListener()を使います。ただし、Internet Explorerでは利用できないため、attachEvent()で代用します。addEventListener()とattachEvent()の動作は似ていますが、イベント発生時の動作に互換性がないのでイベントバブルアップ(イベントが伝達される処理)などの処理には注意が必要です。
addEventListener()、attachEvent()で設定したイベントを削除するにはremoveEventListener()、detachEvent()を使います。パラメータにはイベントを追加した時のものと同じものを指定します。パラメータが異なると、違うイベント設定とみなされ削除されません。
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">
<html>
<head>
<meta http-equiv="content-type" content="text/html;charset=utf-8">
<title>JavaScript Sample</title>
<link rel="stylesheet" type="text/css" href="main.css" media="all">
<script type="text/javascript" src="main.js"></script>
</head>
<body>
<h1>イベントを設定する/解除する</h1>
<form action="./event.cgi" method="get" name="mainForm">
<input type="button" id="checkButton" value="ボタン"><br>
<input type="button" id="setButton" value="上のボタンにイベントを設定">
<input type="button" id="clrButton" value="上のボタンからイベントを解除">
</form>
</body>
</html>
window.onload = function(){
document.getElementById("setButton").onclick = function(){
myEvent.set();
}
document.getElementById("clrButton").onclick = function(){
myEvent.clear();
}
}
var myEvent = {
set : function(){
var divObj = document.getElementById("checkButton");
if (divObj.addEventListener) divObj.addEventListener("click", myEvent.message, false);
if (divObj.attachEvent) divObj.attachEvent("onclick", myEvent.message);
},
clear : function(){
var divObj = document.getElementById("checkButton");
if (divObj.removeEventListener) divObj.removeEventListener("click", myEvent.message, false);
if (divObj.detachEvent) divObj.detachEvent("onclick", myEvent.message);
},
message : function(){
alert("クリックされました");
}
}