DHTMLが登場する前は静的なHTMLページ、つまり画面上に文字や画像がはりついたままでスクリプトなどで自由に動かすことができませんでした(画像の入れ替えなどのちょっとした操作は可能でした)。HTMLデータを自由に操作でき、ページ上のデータをオブジェクトとして扱う、これがDHTMLです。最初はNetscape Navigator 4上でlayer, ilayerタグで行われていましたが、指定しないと自由に動かすことができない上に、バグが多くあまり使いものにはなりませんでした。その後、数ヶ月して登場したInternet Explorer 4では特に指定しなくても、HTMLデータを自由に操作できるようになっていました。
HTMLデータを単なるテキストや画像ではなく、情報を持ったオブジェクトとする=Document Object Model (ドキュメント オブジェクト モデル:以後DOMと略します)ことで、様々な処理が可能になりました。プルダウンメニューや画像やテキストのドラッグ、情報の表示/非表示などが手軽にできるようになりました。このような表示に関する部分は、JavaScriptでスタイルシートにアクセスすることで行います。つまり、HTML、スタイルシート、JavaScriptの役割が以下のように明確に分離されました。
- HTML(構造/モデルを示す)
- スタイルシート(表示方法を示す)
- JavaScript(動きを示す)
しかし、Internet Explorer 4、Netscape Navigator 4が登場した1998年当時は、HTMLやスタイルシートへのアクセスが不統一でブラウザ別にプログラムを作成する必要がありました。しかし、現在ではどのブラウザでも同じ方法でHTMLやスタイルシートへアクセスすることができます。
[
3:AjaxとFlashへ]
[
目次へ]
(2005.12.14)