原発事故の流れ図

メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故が、かなり詳細に時刻が載っていたので図にまとめてみました(福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書からも時刻は参照しています)。時刻などは多少間違いがあるかもしれませんが、それぞれの部署の流れはつかめるかと思います。
 自分は失敗が多いので、失敗したらその後どこまでリカバリーできるか、防止できるかという自分の学習用に作ったものです。ここまで詳細に複雑な事故の時間が載っているものは少なく、さらにリアルタイムでTVで見ていたので、流れが自分でも把握しやすかったというのもあります。
描いてみて分かったのは以下のような事。他にもあるけど主なものというか。

  1. 菅前首相が視察に行っても行かなくても住民の避難完了まで東電本部がベントを止めているため結果は変わりそうもない
  2. 15条通報(緊急事態)を保安院が受け取ってから官邸までに30分以上かかっている。その後、質問されるも保安院回答できず、保安院の持ち時間で50分ほどロスをしている
  3. 致命的だったのは電源車が到着したにも関わらずプラグが合わなかったこと
  4. 遡ると、痛かったのは現場作業員が地震後に現場からいなくなってしまったこと。現場作業員が大量にいたら、かなり状況は違っていた可能性がある
  5. 3号機の爆発は斑目委員長、東電部長、保安院の判断ミスだが、その前に現場でも致命的な失敗をしている
  6. 官邸が東電幹部の体質に気づくのが、あまりに遅すぎた(誰が権限を握っていたのかなど。4号機爆発の後に、菅前首相が東電に乗り込みようやく判明した)
以下が図ですが、PDF(Illustratorで編集可能)もダウンロードできるようにしました。(PDF版ダウンロード) データは自由に利用してください。
最終更新日:2012年3月24日
※NHKで放送された事項も追加(2012/3/22)
※福島県のSPEEDIに関する事項も追加(2012/3/24)
原発事故の流れ図