◆著作権料
このメトロクロスというゲームはナムコが出したアーケード版のものです。これを移植したのですが、実はこのゲームだけ2回移植してOh!mz/Xに投稿しました。なぜ2回なのかというと、1回目はごく普通に制作したもので、2回目はSystem-7B用に改良したものです。この2回目で大幅に改良されたのですが、結局の所「著作権料」のため掲載される事はありませんでした。唯一SYSTEM-7cの時に1画面写ったものが掲載されただけでした。
セガのスペースハリアーは、著作権料がいりませんでした(当時のセガは、多くの人にセガのゲームをプレイして欲しいと考えていたようで、そのため著作権料を取らなかった)。しかしナムコは掲載されたページ数に応じて著作権料を取るとのこと。最初のデビュー作となったXEVIOUSはゲームがゲームだけに、そして前代未聞の事態であったため見事掲載となったわけですが、このメトロクロスは、それほどメジャーなゲームでなかったため未掲載の憂き目にあってしまったというわけです。当然、著作権料が安ければ掲載されたはずです。
◆スペースハリアーへの布石
このゲームは視点が斜め上からの俯瞰になっています。つまりX,Y座標だけでなく、奥行きの座標Zを必要とします。が、実際はY座標のみで強引に処理をしていました(昔バージョン)。それでも、そこそこみれて、遊べてしまうのは元がいいからでしょう。ナムコ黄金時代の末期作品ですが、私はこのゲーム好きでゲームの基板も所有していたります。
それは、さておきこのゲームで試行錯誤した事が、後々のゲーム(スペースハリアーなどなど)に影響しています。昔のバージョンを大幅改良した時は、スペースハリアーも移植/発表が終わっていました。そこで昔のバージョンの難点であった所を大幅改良しました。改良点は以下のとおりです。
・画面を横30文字から40文字、つまり画面いっぱいにした
・進行状況を示すゲージを表示/付加した
・System-7B対応にしプログラムサイズを小さくした
・スクロールによる色ずれをなくした
・スピードアップした(System-7B対応のため)
・タイトル画面を付加した(昔は文字だけだった)
細かいところは他にも改良が加えられていますが、大幅変更したのは上記のような所です。だいぶ良くなったはずですが、結局著作権料に泣いてしまったのです。
◆アマチュアの手からはなれて・・・
どんなものでも、最初はごくごく一部のマニアや物好きが始めたりするものです。ゲームやパソコンなどもそうです。黎明期は金銭関係は薄くて、楽しいから、面白いからという気持ちで始まって、それがやがて大きな潮流となっていきます。この大きな潮流になり「商売」として成立するようになると「金銭」が、いやがおうでもからんできます。そして、「著作権」というものも必ず絡んできてしまいます。趣味であった楽しいものが、いつの間にか大きな潮流となり、勝手にジャンルわけされ、「ドラゴンクエストみたいなのをRPGって言うんだよ」と、素人に説明されたり・・・。
「それで、儲かるんですか?」
「いや、儲かる儲からないじゃなくて、作りたいから作ったんですよ」
今では立派(?)なゲーム学校もあるしゲーム業界は人材に事欠かないでしょう。ゲーム制作には結構多くの知識が、そして知恵がいります。これからは、そういう学校を卒業した人達が「斬新なゲーム」をたくさん作ってくれるでしょう・・・
◆プログラム的なこと、どれそれ
このゲームは今まで作ってきたシューティングゲームではなく、自分が「人間」だという事です。つまり今まではメカものだったためキャラクタのパターンも2キャラか1キャラ用意しておけばよかったものが、今度は「走る」「ジャンプする」「ズッコケる」などなどのパターンが必要になりました。後々に作られるEUGEAというゲームでは、手や足などは分割しておき合成するという方法ですが、この頃はそんな方法も知らなくて(^^;)ご丁寧にパターンをこてこてと作っていました。
意見は、[email protected]まで
Update : 1996/03/10, 2003/11/20