Illustrator CS4/CS5編 複数のアートボードに画像を連続配置(1)

今回のスクリプトは複数のアートボードに画像を連続配置するものです。このスクリプトはIllustrator CS4以降でのみ動作します。CS4からは複数のアートボードが用意されており、アートボードごとに位置を自由に変更することができます。また、複数のアートボードを作成しPDFとして保存すると複数のPDFを作成することができます。
以下のスクリプトは100枚のA4サイズのアートボードを作成した後、ファイル選択ダイアログを表示します。選択された画像を最大100枚までアートボード単位で配置していきます。つまり1画像=1アートボードに配置していくわけです。最後にPDFで保存すれば複数ページのPDFを作成することができます。


// ファイル選択ダイアログで選択した画像をマルチページに配置
(function(){
var abNum = 100; // 100ページ
var pageW = 595.28; // A4サイズ横幅
var pageH = 841.89; // A4サイズ縦幅
var docObj = app.documents.add(
DocumentColorSpace.RGB,
pageW, // A4サイズ
pageH,
abNum,
DocumentArtboardLayout.GridByRow, // 左から右、上から下
0, // アートボード間の余白
10 // アートボードサイズの平方根。Math.SQRT(abNum)
);
var count = 0;
var X = 0;
var Y = pageH * 10;
while(true){
var fileObj = File.openDialog("配置する画像を選択してください("+(count+1)+"枚目)", "*", false);
if (!fileObj) return; // キャンセルされたら、そこで中止
setImage(fileObj, X, Y);
count = count + 1;
if (count > 99) return; // 100枚を超えたら終わり
X = X + pageW;
if (X > pageW*9) { // 10*10なので10枚を超えたら下のアートボードへ
X = 0;
Y = Y - pageH;
}
}
// 指定した位置に画像を配置
function setImage(fileObj, x, y){
var myImage = app.activeDocument.placedItems.add();
myImage.file = fileObj;
myImage.left = x;
myImage.top = y;
myImage.embed();
}
})();
上記のスクリプトは画像の幅を調整せず配置してしまいます。写真などで必ずA4サイズに収まると分かっている場合にはよいのですが、サイズが異なる画像の場合は不便です。選択した画像をA4サイズにおさめる場合には「// 指定した位置に画像を配置」からのスクリプトを以下のものに変更してください。
// 指定した位置に画像を配置
function setImage(fileObj, x, y){
var myImage = app.activeDocument.placedItems.add();
myImage.file = fileObj;
myImage.left = x;
myImage.top = y;
if (myImage.width > pageW){ // ページの横幅よりはみ出している場合
var d = pageW / myImage.width;
myImage.width = myImage.width * d;
myImage.height = myImage.height * d;
}
if (myImage.height > pageH){ // ページの縦幅よりはみ出している場合
var d = pageH / myImage.height;
myImage.width = myImage.width * d;
myImage.height = myImage.height * d;
}
myImage.embed();
}
また、埋め込み画像ではなくリンクタイプの画像にしたい場合には「myImage.embed();」の行を削除してください。

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