今回はIllustrator CS6のネタです。すでに体験版をダウンロードして使っている方もいるでしょう。
・Adobe Illustrator CS6
http://www.adobe.com/jp/products/illustrator.html
普通のアプリだったら、バージョンアップすると嬉しいものです。が、個人的にはIllustrator、Excel、Wordはバージョンアップして欲しくないタイプのアプリケーションです。
Illustratorは初期の頃、というか英語版の1.0から使っていたこともあって、こうなったらいいな、こういった機能が欲しいなという点は数多くありました。Illustratorはver3、5.5、8あたりがよかったかと思ってます。CS2が一番どうしようもなかった感じはあります(それでも都合により使うことがあるのですが)。
そんなIllustratorも、名前はCS6ですがバージョンとしては16になります。いくつか新機能はありますが、個人的にはIllustrator CS6のバージョンアップで一番嬉しいのは「JavaScriptからアクションを実行できるようになった」ことです。
Photoshopは何年も前からできるのですが、IllustratorはJavaScriptからアクションを呼び出して実行することができませんでした。
JavaScriptからアクションを呼び出せると、何がうれしいかというと、ひとつは「手軽さ」、もうひとつは「JavaScriptにない機能が利用できる」という点です。
JavaScriptでは面倒なことも、アクションなら簡単にできてしまう、というのはIllustratorでは多くあります。例えば、ふたつの図形を整列させてグループ化する、というような処理です。また、グループ解除などはJavaScriptでは面倒ですが、アクションなら簡単にできます。
JavaScriptからアクションを呼び出すには、app.doScript()を使います。書式は以下のようになっています。
app.doScript("アクション名", "セット名");
例えば、アクションパネルでセット1のフォルダ内にある「整列&グループ化」という名前のアクションを実行する場合は、以下のようになります。
app.doScript("整列&グループ化", "セット1");
手軽にアクションを実行できるようになったので、なるべくアクションを使って自動化し、どうしてもプログラムでないとできない部分だけを作ればよいことになります。これまでのように、JavaScriptのコードと格闘する、試行錯誤する部分はかなり減るでしょう。
また、Illustratorで自動化処理をしようとしても、手作業が入ってしまうことは多々ありました。しかし、アクションと組み合わせができるようになったので、完全自動化とはいきませんがそれに近いことができるでしょう。
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