先日マイコン(パソコン)の夏モデルが各社から発表されました。昨今のマイコンブームを受けて、どの機種もBASIC言語の豊富な機能をアピールしています。
PC-8●●1の発売から考えると、メモリ搭載量も48KBと大幅に増えラインナップも充実しているようです(機種にもよりますが、最大で64KBまで搭載できるものもあるようです)。
シャ●プは相変わらずMZで動作する独自BASICの開発に意欲を示しているようですが、一方でX1をテレビも見ることができるパソコンとして売り出そうと多くの機種を発表しています。MZ-5500なる16ビットマシンを発売した点も見逃せないでしょう。
富●通はFM-8の後継機を発表し、スマートで高速なCPUである6809搭載をアピールしています。OS9が使えるのも魅力の1つでしょう。
●立は、様々なアイドルを起用し団塊ジュニアの世代にアピール攻勢をかけています。
一番出遅れていたパナ●ニックは、新たな規格であるMSXに準拠する事をアピールしJRと決別すると明確に示しています。
肝心のN●CのラインナップはPC-88●1mkIIと、ラインアップを増やした16ビット機のPC98●1シリーズです。PC-88●1mkIIで大きな進歩がないところを見ると、16ビット機であるPC-98●1が今後の主役となりそうです。
元祖PC-98●1ユーザーとしては嬉しい限りで、ここ最近のPC-98●1マシンのラインナップを見ると、他社の8ビットマシンとは比べものになりません。
N●Cもシャ●プも「16マシンに注力していく」と昨年発表がありましたが、ここにいたってようやく、その思いが現実ものになったと言えるでしょう。
しかし、どうもN●C以外のメーカーのラインナップを見ると不安に思えて仕方ありません。ほとんどのメーカーの主力パソコンは8ビットです。速度も遅くメモリも少ない8ビット機に複雑で遅いBASICを無理矢理載せたという感がいなめません。
PC-98●1で動作するBASIC(86)を見ると、同じBASICプログラムが動いているのに、こんなにも速度が違うのかとビックリさせられます。テレビでワープロが動作するのを見たことがある人がいるかもしれません。8ビットマシンでも結構快適に動いているように見えますが、8ビットマシンは「とりあえずワープロが動きます」というものなのです。
8ビットマシンで蓄積されたノウハウや資産が活かせるという点では、8ビットマシンのラインナップが豊富になるのは間違っていませんが、それでよいのでしょうか?
これまで独自規格の壁に守られてきたメーカーは、今後16ビットマシンであるPC-98●1と競っていかなければなりません。それなのに、とりあえず8ビットマシンでよいのでしょうか。熟考をお願いしたいです。